トップメッセージ

代表理事 理事長 須藤 浩

皆さまには、信金中央金庫(以下「信金中金」と略称します。)の業務運営に関しまして、平素より格別のご高配を賜り、有難く厚くお礼申し上げます。
2026年6月24日に代表理事理事長に就任いたしました須藤でございます。
ステークホルダーの皆さまのご期待に応えられますよう、信金中央金庫グループの持続的な企業価値向上に向けて、全力で取り組んでまいります。

●2025年度の業績

2025年度の金融経済環境を振り返りますと、地政学リスク等を背景に世界的に不確実性が高まる中で、国内景気については、雇用・所得環境が改善するなど、緩やかな回復傾向が続きました。金融環境においては、日経平均株価の大幅な上昇や日本銀行による政策金利の引き上げ、国内長期金利の上昇等、金融政策の正常化が進展すると同時に「金利ある世界」が定着するなど、大きな変化が見られました。
こうした中、信金中金では金融環境の変化に柔軟に対応し、有価証券等ポートフォリオの質の向上に努めるとともに、事業法人向け貸出を積極的に推進し、貸出金残高は12兆円を超える水準に伸長するなど、収益・財務基盤の強化・拡充に取り組んでまいりました。
この結果、2025年度決算の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比1.3%増益の430億円、業績予想達成率は107.5%となりました。また、連結自己資本比率は21.95%、不良債権比率は0.17%となり、引き続き、堅固な財務基盤と高い健全性を維持しています。
これらを踏まえ、2026年3月期の優先出資の配当金は、1口当たり6,500円といたしました。また、2025年10月には優待制度の拡充について公表しましたが、加えて、資本効率の向上および優先出資者に対する利益還元の充実を図るため、2026年6月24日の通常総会にて自己優先出資の一部取得および消却を決定いたしました。私ども信金中金では、引き続き企業価値の向上と優先出資者の皆さまへの利益還元に努めてまいります。

●成長に向けた4つの注力分野

信金中金は、グローバルな投融資等を通じて収益力強化に取り組む「個別金融機関としての機能」と、信用金庫業界の成長・発展をサポートする「信用金庫の中央金融機関としての機能」を有しています。これら二つの機能を最大限に発揮し、持続的な企業価値向上に努めることで、ステークホルダーの皆さまのご期待に応えてまいります。
その実現に向けて、次の4つの分野に注力し取り組んでまいります。

1 積極的なAI活用による業務革新

信用金庫がお客様とのFace to Faceの関係を強化し、地域の課題を解決する経営基盤づくりを一層進めるためには、信用金庫のバックオフィスや定例事務等の共同化・効率化に向けて積極的にAIを活用していく必要があります。信金中金が、日々進化するAI等のデジタル技術を探求し、信用金庫業界に導入・浸透させていくことで、「信用金庫とお客様・地域との繋がりのより一層の強化」と「極めて効率化された信用金庫の内部業務体制の実現」を目指してまいります。

2 「守りと攻めの経営、いわゆる両利きの経営」を徹底

守りの面では、災害やマネー・ローンダリング、サイバー攻撃等の様々なリスクが増大する中で、信用金庫が地域社会のインフラとしての機能を持続的に発揮できるよう、信用金庫業界全体の危機対応力の強化に一段と注力してまいります。
一方、攻めの面では、信金中金自身の収益力・成長力の向上と同時に信用金庫や中小企業・地域が抱える課題解決にも資する、新たな事業領域への「戦略的な成長投資」を進めてまいります。

3 信金中金・信用金庫業界のブランド力の向上

信用金庫業界が有する日本全国に張り巡らされたネットワークを活かし、中小企業向け販路拡大支援や自治体向け地域活性化コンサルティングなどを通じて、中小企業および地域の持続的な成長に貢献してまいります。また、産学官金など国内外の多様なステークホルダーと深度ある連携を進め、信金中金グループ・信用金庫業界の競争力強化・ブランド力の向上に取り組んでまいります。

4 信金中金の人財力の強化

職員の専門性の向上に加え、職員一人ひとりが働き甲斐と成長を実感できる職場環境の整備を進めてまいります。あわせて、協同組織の意義、相互扶助の精神、さらには中央金融機関としての役割など、我々が唯一無二の存在であることの価値観を職員間で共有するとともに、職員一人ひとりがより一層自身の考えを発信できる開かれた組織づくりを進めることで、個の力と組織の力の両面の向上を図ってまいります。

2026年6月
代表理事 理事長 須藤 浩