トップメッセージ

理事長 柴田 弘之

皆さまには、信金中央金庫(以下「信金中金」と略称します。)の業務運営に関しまして、平素より格別のご高配を賜り、有難く厚くお礼申し上げます。

  • ●2024年度の業績
  • 2024年度の金融経済環境を振り返りますと、国内では雇用や所得環境の改善が進み、日銀が昨年7月および本年1月に政策金利を引き上げました。これにより「金利ある世界」が到来し、金融環境は、大きな転換点を迎えることとなりました。また、米国においては、年度末にかけて相互関税をはじめとした政策方針の大幅な転換が示され、世界経済の不確実性が増す1年となりました。
    こうした環境のもと、信金中金では、市場環境の変化に柔軟に対応し、中長期的に安定した収益を確保することを優先した財務運営を行ってまいりました。
    この結果、2024年度決算の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比32.0%増益の424億円、業績予想達成率は106.1%となりました。
    また、連結自己資本比率(国内基準)は23.40%、不良債権比率は0.22%となり、引き続き、堅固な財務基盤と高い健全性を維持しています。
    こうした業績を踏まえ、2025年3月期の優先出資の配当金は、1口当たり6,500円といたしました。

  • ●前中期経営計画の振返り
  • 前中期経営計画『SCBストラテジー2022』は、2030年までに「信用金庫が地域において最も信頼される金融機関となること」を目指す姿とし、4つのストラテジーと「人財」「ネットワーク」「デジタル」の“3つの変革”を軸として様々な課題解決に取り組んでまいりました。
    中小企業への取組みとしては、信用金庫や信金中金のネットワークを通じた国内外の販路拡大支援の強化に加え、DXや脱炭素化に関する新たなソリューションを提供し、課題やニーズに対応できる態勢を構築しました。また、信用金庫への取組みとしては、全国の役職員約10万人に人財育成のための研修カリキュラムをオンライン・オフラインで提供し、多くの職員の成長に貢献することができました。
    加えて、信金中金の収益力強化に向けて、大手上場企業を中心とした融資推進に継続的に取り組んだことで、事業会社向け融資残高が5兆円を突破するなど、着実な成果が表れています。
    これらの施策遂行に役職員が一丸となって尽力したことにより、前中期経営計画における所期の目標は概ね達成できたものと評価しております。

  • ●新中期経営計画「SCBストラテジー2025」策定への想い
  • 日本はいま、転換点を迎えています。雇用や所得環境の改善、そして“金利ある世界”の到来により、日本経済に好循環の流れが生まれる一方、人口および中小企業数の減少、さらには自然災害の激化など、地域が抱える課題は多様化・複雑化しています。
    私たちには、地域の輝く未来を切り拓くという強い使命があります。
    全国各地の信用金庫は、地域とともに歴史を歩み、課題解決を通じて、地域固有のユニークで魅力的な価値を数多く創出してきました。私たち信金中金は、信用金庫の中央金融機関として、既成概念に囚われることなく迅速果敢に挑戦し、「信用金庫とともに“1つの金融グループ”として地域経済社会の成長を牽引する」ことで、新たな未来を紡ぐことができると信じています。
    こうした想いのもと、新たに策定した中期経営計画『SCBストラテジー2025』では、「信用金庫」「地域」「信金中金」をテーマとする3つのストラテジーを掲げ、大切にする取組姿勢“トライ&ラーンの実践”を通じて、役職員一丸となって各種施策に全力で取り組んでまいります。
    私たちは、信用金庫の中央金融機関としての役割をこれまで以上に発揮し、信用金庫とともに地域経済社会の持続的な成長を実現していきます。
    皆さまにおかれましては、今後とも一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

    2025年6月
    理事長 柴田 弘之