コーポレート・ガバナンス
信金中金は、コーポレート・ガバナンスの体制強化をはかり、経営の公正性・透明性の確保につとめています。
信金中金は、各種施策を実施していくにあたり、コーポレート・ガバナンスに関する体制を有効に機能させることにより、経営の公正性・透明性を確保することにつとめています。これをもって、すべての利害関係者の信頼に応えるとともに、社会一般から高く評価される金融機関となることを目指しています。
機関構成および組織運営
信金中金は、信用金庫法に基づき設立された協同組織金融機関であることから、ガバナンスに関して株式会社とは異なる法制度・特徴を有しています。また、会員金庫をはじめとするステークホルダーの立場を尊重した経営を実現するため、中央金融機関としての特性を踏まえたガバナンス体制を構築しています。
普通出資者総会
信金中金は、全国の信用金庫を会員とする協同組織金融機関です。会員は、普通出資者である全国254(2025年3月末現在)の信用金庫です。普通出資者総会は、定款変更や役員の選任などを決定する最高意思決定機関であり、定例的には年に1回開催しています。同総会は、株式会社の株主総会にあたるものですが、株式会社の1株1議決権とは異なり、各会員は、出資口数の多寡にかかわらず1個の議決権を平等に有しています。
また、普通出資者総会前には、会員金庫との対話を目的として、信用金庫の理事長等を集めた信用金庫役員懇談会を地区毎に開催しています。この会では、理事長をはじめ地区担当役員などが出席し、直近の経営状況や今後の経営戦略などについて丁寧な説明を行うとともに、深度ある意見交換を行い、経営の公正性・透明性の確保につとめています。
理事会
理事会は、株式会社の取締役会にあたるもので重要な業務執行にかかる意思決定や理事の職務の執行の監督を行っています。
理事会はすべての理事によって構成されますが、信金中金は、定款において理事のうち定数の2分の1を超える人数は、信用金庫の業務を執行する役員でなければならないと定めており、全国各地区から選出された信用金庫の役員17名を非常勤理事として選任しています。これは、信用金庫法第32条第4項に基づき、信金中金の経営に会員の意思を反映するために設けられた仕組みであり、協同組織金融機関におけるガバナンスの特徴の1つです。
また、非常勤理事が経営に対する適正なチェック機能を果たすことにより、業務執行に対する客観性および透明性の高い監督・牽制機能を確保しているものと考えています。
2024年度において理事会は、8月、12月、2月を除いた月に計9回開催し、中期経営計画や信用金庫取引先に対する各種支援の進捗状況について確認を行ったほか、海外拠点の見直し、マルチステークホルダー方針等について審議を行いました。
監事(監事会)
監事は、株式会社の監査役にあたるもので、理事の職務の執行を監査しています。また、監事の理事に対する牽制機能等の強化を図るため、監事全員で構成する監事会を設置し、監査方針および監査計画に関する事項などを定期的に協議しています。
信用金庫法上、監事の定数は2名以上と定められておりますが、信金中金では、常勤監事1名のほか、非常勤監事として、信用金庫の役員2名を選任するとともに、信金中金または信用金庫の役職員以外の者2名を株式会社の社外監査役にあたる員外監事として選任しています。
員外監事は、独立性を確保するために設けられた信用金庫法第32条第5項に定める要件を充足する者を選任しており、それぞれの専門知識や経験などを活かし、独立した見地から監査を行うことができるものと考えています。
また、員外監事のうち1名は、財務・会計に関する豊富な知識・経験を有する公認会計士です。
なお、信金中金と員外監事の間には、特記すべき利害関係はありません。
非常勤理事、非常勤監事のサポート体制
非常勤理事、非常勤監事のサポート体制は、非常勤理事については総務部が、非常勤監事については専属の職員(監事付)が、それぞれ担当部署として情報提供などのサポートを行うこととしており、非常勤理事・非常勤監事が迅速かつ的確に職務を執行できる体制を構築しています。
また、非常勤理事、非常勤監事全員に専用のタブレット端末を支給しており、理事会資料等の適時配付を可能としています。理事会の開催にあたっては、議題および審議資料を原則として事前配付するとともに議案概要の説明を行い、非常勤理事、非常勤監事があらかじめ内容を理解する機会を確保しています。
優先出資者総会
「協同組織金融機関の優先出資に関する法律」には、優先出資の所有者、すなわち優先出資者の総会に関する規定があり、優先出資者の財産的権利に損害を及ぼすおそれがある等の場合に優先出資者総会が開催されることとなっています。
このように、普通出資者である信用金庫とは別に、優先出資者からも経営に対するチェックを受ける体制になっています。
業務執行におけるチェック体制
業務執行
理事会が重要な業務執行にかかる意思決定を行い、その決定に基づき、理事長が業務を統轄し、副理事長以下の常勤理事が理事長を補佐する体制のもとで、業務を執行しています。
また、理事会における決議事項または報告事項など経営に関する重要事項を審議、決定する場として経営会議を設置しています。
さらに、業務執行について幅広く審議するため、経営会議の下部機関として、組織横断的に審議・決議されるよう複数の常勤理事および関係部門長を構成員とする各種委員会などを設置しています。
監督・牽制
理事会が理事の職務の執行を監督しています。理事の過半数は、信用金庫の業務を執行する役員(非常勤理事)で構成され、理事会における実効的な牽制機能を確保しています。
監事監査
監事は、独立した機関として理事の職務の執行を監査するにあたり、理事会に出席し、理事から職務執行状況等の報告を受けるほか、本部・営業店等の実地調査や会計監査人・監査部との定期的な意見・情報交換などを実施しています。常勤監事は、以上の監査活動に加えて、経営会議・委員会等の経営上重要な会議への出席、主要な稟議書等の重要書類の閲覧なども実施しています。
また、監事の職務を補助するため、監事の指揮命令により業務を行う専属の職員(監事付)を配置し、監事が職務執行を迅速かつ的確に行える体制を構築しています。
内部監査
信金中金の内部監査は、理事会で定める内部監査基本方針に基づき、内部管理態勢、業務運営およびガバナンスの適切性・有効性をリスクベースで検証・評価するとともに、その是正または改善を図るための提言等を行うことにより、事業の健全かつ適切な運営に資することを目的としており、内部監査部門である監査部が所管しています。
また、ガバナンスを強化し内部監査の実効性を確保する観点から、デュアルレポーティングラインを構築し、内部監査の結果を理事会に報告するとともに、内部監査計画を理事会で決議しています。
監査部では、リスクベース監査の枠組みのもと、各業務に内在するリスクの種類や重要性等を評価し、その評価結果に基づき選定した監査テーマについて、各部店およびグループ会社を対象に部門横断的に実施する「テーマ監査」に重点を置いた内部監査を行っています。
監査部長は、内部監査の結果や改善対応状況等について理事長をはじめとする常勤理事および常勤監事に都度報告するほか、年度監査の振返りや内部監査の品質評価結果等について定期的に開催する内部監査報告会に報告しています。
また、リスク管理委員会やALM委員会等へのオブザーバーとしての出席、常勤監事との定期的な意見交換などを通じて、内部監査の実効性向上につとめています。さらに、監査部長、監事および会計監査人は、それぞれの監査計画および結果について情報を共有するとともに、各々が効率的な監査を実施するため、定期的に連絡会を開催するなど、相互連携の強化につとめています。
外部専門家の活用
会計監査人にEY新日本有限責任監査法人を選任し、会計監査を受けています。また、会計監査人、顧問弁護士、顧問税理士などの外部専門家を活用し、高度化・多様化する業務への対応について、定期的または随時に相談を行い、アドバイスを受けています。
経営内容の適切な開示
優先出資証券を東京証券取引所に上場しており、金融商品取引法その他の関係法令や東京証券取引所の有価証券上場規程に基づき、経営内容の適切な開示につとめています。
グループガバナンスの強化
監督機能の要となる取締役会議長として、グループ各社に会長職を順次設置する予定です。これにより、取締役会の機能を一層向上させ、適切なリスクテイクを支える環境を整備することで、監督と執行が両輪となって成長戦略を実行できる経営体制を確立してまいります。
内部統制体制の構築
法令等遵守をあらゆる事業活動の前提とすることを徹底するほか、「財務報告の信頼性を確保する」、「リスクをそれぞれの特性に応じて機動的・効果的に管理する」、「組織上独立した内部監査部門により内部監査を実施する」などの基本的な方針等に基づき、内部統制に関する体制の整備・運用に取り組んでいます。
これら「内部統制に関する体制の整備にかかる基本的な方針等」については、信用金庫法第36条第5項第5号および信用金庫法施行規則第23条の規定に則り、理事会において決議したうえで、以下のような諸施策を行うことで、内部統制システムの有効性の確保につとめています。
法令等遵守体制
詳細については、「コンプライアンス」のページをご覧ください。
理事の職務執行にかかる文書の保存等のための体制
- 理事および監事が必要に応じて内容を確認できるよう、経営会議の議事録など、理事の職務執行にかかる文書を各主管部門において作成し、これを適切に保存することなどを定めた文書規程を整備しています。
- 文書または電子媒体により保有する情報全般について、開示および持出等にかかる適切な管理などを行うため、セキュリティポリシーおよび情報管理規程などを整備しています。
リスク管理体制
詳細については、「リスク管理」のページをご覧ください。
理事の職務執行の効率性確保のための体制
- 役職員が共有する全社的な目標として、中期経営計画および事業計画を理事会において決定し、各部門において、この目標達成に向けて部門別事業計画を策定しています。
- リスクテイクの基本的な考え方を明確化するとともに、リスクガバナンスの強化を目的として、リスクアペタイト・フレームワークを構築しています。
- 信金中央金庫グループSDGs宣言を掲げ、「地域」、「人々」および「環境」を重要なテーマとして、持続可能な社会の実現に向けた活動を実施しています。なお、2024年度は、信金中央金庫グループの重要な社会課題(マテリアリティ)を特定しました。
- 適切かつ効率的な意思決定のため、経営上重要な事項は、理事長、副理事長、専務理事および常務理事を構成員とする経営会議において審議のうえ、理事長が決定しています。このうち、法令等に定める事項については理事会で決議し、それ以外の重要な業務執行などについては、理事会規程などに基づき理事会に報告しています。
監事監査環境
- 監事の職務を補助し、監事の指示の実効性を確保するため、監事の指揮命令により業務を行う専属の職員(監事付)を配置しています。
- 理事は、主要な稟議書等の重要書類を監事の閲覧に供するほか、職務の執行に関する重要な事項を監事に報告しています。
- コンプライアンス統括部は、コンプライアンス・ホットライン制度による通報内容について、監事に報告しています。また、信金中金または子法人等においてコンプライアンスの観点から重要な報告を受けた場合には、監事に報告しています。
- 監事から理事、業務主管部門または子法人等に対し、監事の職務執行に必要な事項について報告の求めがあった場合には、監事に報告しています。
- 信金中金および子法人等は、監事に対して報告を行った役職員等への不利益な扱いを禁止しています。
- 監事の職務遂行について生ずる費用は、そのすべてを支払っています。
- 監事が監査状況などを報告する監査結果の報告会を開催することなどにより、監事が理事長などの役員と意見交換を行う機会を設けています。
子法人等に対する統制のための体制
- 子法人等の経営上の重要事項について、所定の手続きにより協議または報告を受けるほか、各種会議を開催し、子法人等との意思疎通をはかっています。
- 子法人等の重要な規程などについては、協議を受けた際、業務を所管する部門およびコンプライアンス統括部による法令等審査を実施しています。
- 総合企画部を子法人等の経営管理に関する事項を所管する部門とし、子法人等の業務を所管する他部門と連携して子法人等への指導・支援を実施しています。
- 子法人等のリスク管理の状況等について、信金中金の監査部が常時モニタリングし、リスクに応じて監査を実施しています。
- 子法人等で発生した事故・不祥事件について、子法人等から直ちに報告を受けるとともに、原因および再発防止策などを検証しています。
反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況
社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力に対しては、確固たる信念をもってこれを排除し、関係遮断を徹底することを基本的な方針とし、以下のような諸施策を実施しています。
- 「信金中金倫理綱領」において、反社会的勢力に対しては、確固たる信念をもってこれを排除し、関係遮断を徹底することを定めています。
- 総務部を反社会的勢力対応の統括部門とし、反社会的勢力による被害を防止するための情報収集および情報の一元的な管理態勢や対応マニュアルを整備しています。また、総務部および営業店に不当要求防止責任者を設置し、研修を実施しているほか、必要に応じ外部機関とも連携し、対応を行っています。