しんきんグリーンプロジェクト

「しんきんグリーンプロジェクト」の“2030年におけるゴール”を設定

信金中金は、信用金庫業界が環境問題の解決に一体となって取り組むため、2022年4月から、業界独自のグリーン戦略である「しんきんグリーンプロジェクト」をスタートしています。

その取組みの一環として、2025年3月には、2023年8月から進めてきた神戸大学経済経営研究所との共同研究の調査・研究成果を軸に、本プロジェクトの“2030年におけるゴール”を設定するとともに、信用金庫が脱炭素化支援に取り組む際に利用可能な「脱炭素サポートプログラム」を構築しました。なお、本共同研究の成果として、2024年12月にはシンポジウムを開催し、産官学をはじめとする幅広い地域関係者に対し、約5,300社の中小企業に対する脱炭素経営にかかるアンケート調査結果、先導的な取組事例、“2030年におけるゴール”等の情報を発信しました。

今後の展開として、「ファイナンス(金融)」および「コンサルティング(非金融)」の両面からの個別企業への支援に加え、地域関係者との連携による環境負荷の低減に資する「エコロカル」の3つを柱として実施していきます。

■ しんきんグリーンプロジェクトの概要図
左は3つの円で示す「Finance(金融)」と「Consulting(非金融)」と地域連携を核にした「しんきんグリーンプロジェクト」。右の枠で「2030年までに実現する世界」として、信金業界が一体となり環境・社会課題に取り組み、中小企業や地域住民の行動変容を促し、地域の成長・持続可能性というポジティブインパクトを生むことを掲げる。
■ 成果目標(KGI)

「信用金庫は自金庫や地域の脱炭素化等の環境負荷低減に積極的に取り組んでいる(『信用金庫=グリーン』のブランドイメージが定着している)」旨の認知度(調査方法:景気動向調査)の継続的な向上

成果目標(KGI:取り組みの認知・評価の継続的向上等)と、登壇者を撮影したシンポジウムの様子。

シンポジウムの様子

「 脱炭素サポートプログラム」のサポートメニュー

信金中金は、脱炭素化に取り組む中小企業に向けて、4つのステップを定め、外部の専門機関および事業会社とのアライアンスを通じたサポート体制を構築しています。具体的には、エネルギー需給の両面、つまり「中小企業の脱炭素化支援」と「再生可能エネルギー発電事業の促進」から地域のグリーン化を推進し、「地域の成長・持続可能性向上というポジティブなインパクトにつながる」姿を目指します。

「 脱炭素サポートプログラム」の体系図。中小企業の脱炭素対応を4段階で整理:①全社的な意識統一、②現状把握(CO₂排出量見える化:e-dash)、③目標・計画・診断(省エネ最適化診断、クイック診断・訪問助言、環境計測・モニタリング)、④対策の実行(省エネ・再エネ導入支援、電力調達プラットフォーム、サステナブルファイナンス〈SLL等〉、J-クレジット創出支援〈バイオマス等〉)。需要側と供給側を並行に示し、JICN連携や地域脱炭素化促進ファンド、自治体連携・普及啓発(エコアクション21等)を基盤として支える構成。

㈱脱炭素化支援機構と連携した「しんきん脱炭素応援ファンド」の組成

2025年4月に㈱脱炭素化支援機構(JICN)および信金キャピタル㈱と連携し、地域の脱炭素化に資する事業への資金供給を目的として、「しんきん脱炭素応援ファンド」を出資総額20億円にて組成しました。

本ファンドは、信用金庫が出資・融資等で関与する脱炭素化に資する事業に対して資金支援を行うとともに、事業推進に関する専門的なアドバイスを提供します。

JICNとの連携による金融機関グループ主導のファンド組成は、国内初の取組みであり、本ファンドを通じて、環境負荷低減および地域経済の活性化の両立に貢献していきます。

上部に無限責任組合員(GP)=信金キャピタル、有限責任組合員(LP)=信金中央金庫・JICN。中央に「投資事業有限責任組合 しんきん脱炭素応援ファンド」。左で信用金庫が対象企業の推薦・創出支援、右で対象企業に投資(劣後ローンなど)。対象は「温室効果ガス削減に資する事業」や「自治体・民間の再エネ事業」。

㈱バイウィルとのJ-クレジット創出に向けた連携

J-クレジットの活用による環境価値の域内循環を目的として、2024年12月に㈱バイウィルとの連携を開始しました。

本連携により、J-クレジットの登録申請や専門機関への審査依頼といった複雑な手続きの代行など、㈱バイウィルが信用金庫取引先におけるJ-クレジットの創出を包括的にサポートします。

さらに、創出したJ-クレジットを売却することで、これまで取り組んできたCO2排出量の削減分を収益化でき、新たな設備投資や、森林組合による森林の維持・管理の取組み等へ活用することが可能となります。

信用金庫が①案内・③サービス紹介を行い、BYWILLと②連携。創出・売り手(中小企業・森林組合等)にはJ-クレジット創出支援、購入者(地元大手企業等)には調達支援を実施。右回りの矢印でJ-クレジットの売却、左回りで代金の還流を表し、「環境価値の域内循環」を強調。

㈱エナーバンクとの再エネ電力等の安価な調達機会の提供に向けた連携

再生可能エネルギー電力等の安価な調達機会の提供を目的として、2024年12月に㈱エナーバンクとの連携を開始しました。本連携により、信用金庫業界全体で中小企業の再生可能エネルギー電力の調達支援や太陽光発電設備事業者とのマッチング、環境価値にかかる証書の売買支援が可能となります。これらのソリューションの提供を通じて、信用金庫取引先の脱炭素経営実現のみならず、我が国の再生可能エネルギー発電事業の促進にも貢献してまいります。

信用金庫が①案内・③サービス紹介、enerbankが電力調達プラットフォームを運営し②連携。小売電気事業者が⑤入札し、中小企業と⑥契約成立。④では利用契約の締結やサービス提供が行われ、「再生可能エネルギー電力等の安価な調達による脱炭素化」を目的とする。