人権の尊重

人権尊重に関する基本的な考え方

人権課題については、「信金中央金庫グループ人権方針」を策定し、信金中金グループが企業として人権尊重責任を果たすことにコミットするとともに、人権を尊重し、自らの事業活動が人権に対し与える影響を考慮して事業活動を行っています。また、当該方針に則り、お客様およびサプライヤーに対しても人権の尊重を期待しております。

人権尊重にかかる推進態勢

人権尊重を含むサステナビリティにかかる対応方針については、経営会議で審議のうえ、理事会で決議しています。理事会の方針を踏まえた取組状況については、経営会議で審議のうえ、年1回以上理事会に報告しています。

加えて、グループ一体経営の観点から、信金中金の理事長およびサステナビリティ推進部担当役員ならびにグループ会社の社長で構成する「グループサステナビリティ推進協議会」を年2回開催し、信金中金グループの人権尊重を含むサステナビリティにかかる方針や取組状況等について協議しています。

なお、人権尊重を含むサステナビリティにかかる取組みについては、サステナビリティ推進部が中心となって、組織横断的に取り組んでいます。

人権方針の周知・啓発

職員に対しては、当該方針の遵守と着実な推進のため、人権尊重の取組みに関する研修を実施しました。また、外部のステークホルダーに対して人権にかかる課題への取組みの向上・改善および啓発・推進につとめるため、信用金庫に対し、人権尊重を含むサステナブル経営にかかる研修を実施しました。

今後も、ステークホルダーとの対話を通じて、信金中金グループの人権に対する考え方への理解を求めていきます。

人権デュー・デリジェンス

信金中金は、「ビジネスと人権に関する指導原則」を踏まえ、人権への負の影響を防止・軽減するために、人権デュー・デリジェンスに取り組んでいます。信金中金の事業環境を踏まえ人権課題を特定し、深刻度および発生可能性の観点から評価を行い、人権課題マップを作成して優先課題を抽出(2024年2月)しました。この結果を踏まえ、関連部門と人権課題に対する今後の方針について議論しています。また、人権課題マップは、事業環境の変化等を踏まえ、定期的に見直していきます。

また、信金中金グループ各社においても、人権デュー・デリジェンスの一環として、人権への負の影響の特定・評価および防止・軽減策の実態把握を進めています。

■ 人権デュー・デリジェンスの実施プロセス
以下の4つのステップで構成されています。1.人権への負の影響の特定・評価 2.人権への負の影響の防止・軽減 3.取組みの実効性の評価 4.説明・情報開示 これらのステップは循環的なプロセスです。
■ 人権課題マップ
4つの課題に分類された各リスク項目に対して、深刻度と発生可能性の2軸で評価しています。プライバシーの侵害(職員に対する信金中金の課題),深刻度:高,発生可能性:低 プライバシーの侵害(サプライヤーに関する課題),深刻度:高,発生可能性:中 プライバシーの侵害(お客様等に対する信金中金の課題),深刻度:高,発生可能性:高 児童労働・強制労働(お客様に関する課題),深刻度:高,発生可能性:中 児童労働・強制労働(サプライヤーに関する課題),深刻度:高,発生可能性:中 先住民・地域住民・環境への影響(お客様に関する課題),深刻度:高,発生可能性:中 マネー・ローンダリング(お客様等に対する信金中金の課題),深刻度:高,発生可能性:高 ハラスメント(職員に対する信金中金の課題),深刻度:中,発生可能性:高

信金中金は、人権への負の影響の防止・軽減に向けて、以下の取組み等を行っています。また、当該取組み等にかかる実効性の評価を実施しています。

「職員」に対する信金中金の取組み

ハラスメント防止のため、研修等を通じて意識醸成を図るとともに、各部門の職員と人事部職員による面談を定期的に実施し、職場環境の把握・課題解決に取り組んでいます。

また、職員の健康に配慮し、時間外労働を禁止する「ノー残業デー」の設定や21時を超える勤務の原則禁止等、長時間労働を抑制する仕組みを導入しているほか、各種有給休暇取得促進策を設けており、2024年度は、「プレミアム休暇」(3営業日連続の有給休暇取得制度)を新設しました。

さらに、過重労働による健康障害を防止するため、長時間労働者に対しては医師による診断等を実施する措置を講じています。

「お客様等」に対する信金中金の取組み

プライバシーの侵害を防止するため、個人情報の取扱いについては、「個人情報保護宣言」を公表するとともに、具体的な管理方法を個人情報管理規程・細則に定めており、個人情報取扱事業者や個人番号関係事務実施者として求められる態勢を整備しています。また、役職員に対し、個人情報の適切な取扱いに関する研修等を行っています。

信金中金は、提供する商品やサービスがマネー・ローンダリング等に利用されることで、人権への負の影響につながるリスクがあることを認識し、マネー・ローンダリング、テロ資金供与および拡散金融の防止に取り組んでいます。

「お客様」に関する取組み

与信審査の枠組みにおいて、ESG要素が与信先の信用力に及ぼす影響を定性的に評価し、その結果も踏まえて与信判断を行うとともに、人権侵害に関するインシデントの発生についても継続的にモニタリングしています。また、赤道原則に基づき、プロジェクトファイナンス等の意思決定プロセスにおいて、プロジェクトの環境・社会への影響を評価するとともに、プロジェクトの運用開始後においても、環境・社会への配慮の状況を継続的にモニタリングしています。

技能実習制度および特定技能制度の運用改善が進む中、信金中金では、外国人材の送出機関と連携し、信用金庫取引先が人権に配慮した外国人材活用を行うことができるようセミナーの実施等を行っています。

「サプライヤー」に関する取組み

外部委託先の選定においては、人権を含めたSDGsへの取組状況を評価しています。また、ファンド投資においては、委託先運用会社のESG投資態勢を評価し、その結果も踏まえて投資意思決定を行っています。

外部の業者等に個人データ等の取扱いを含む委託を行う場合は、プライバシーの侵害を防止するため、委託先における個人情報の管理態勢等について確認を行い、委託した個人データ等の安全管理について適切な監督を図っています。

救済体制

信金中金グループは、人権に関する相談や苦情を受け付ける適切な体制づくりにつとめています。

【内部通報制度・相談制度】

コンプライアンス違反を発見した役職員等がコンプライアンス統括部門または顧問弁護士に直接通報することができる「コンプライアンス・ホットライン制度」を整備しています。また、各種研修等を通じて制度の趣旨を周知し、積極的な利用促進を図ることでコンプライアンス違反の早期発見につとめています。さらに、ハラスメントに関する苦情相談を受ける担当者を設けているほか、外部の専任カウンセラーに相談できる体制を整備しています。

【相談・要望等に関する窓口】

営業店・本部の区別なく、商品・サービス等にかかる顧客からの要望等を積極的に収集し、迅速かつ丁寧に対応するとともに収集した要望等を業務運営に活かす態勢づくりにつとめています。